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    「答えの無い問い」への探求

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      JUGEMテーマ:軽度発達障害児
             
      「答えのない問い」への探求       
             
      武庫川女子大学 松下良平教授へのインタビュー記事を読んだ。内容は2018年
      から始まる「道徳教育」の開始について「答えのない問い」を考えるのが道徳教育
      であると。       
      以前、NHK・Eテレで放送していたハーバード大学のサンデル教授による「白熱
      教室」が話題になった。「殺人に正義はあるのか」「富は誰のものなのか」といっ
      たテーマを取り上げ、受講者同士の意見をぶつけあわせる。このような問いには、
      たった一つの解答など無い。私は初めて見た時にカルチャーショックを受けた。
      私の中では今まで受けて来た教育や今までの世間の常識を覆す事件でもあった。       
      教育とは黙って静かに聴くものであり、受講中に意見をぶつけ合うことがあっても、
      必ず先生が一つの答えを導き出して終わっていた。       
      確かに「答えのない問い」について考える授業を実際にやってみると、専門家と同
      じレベルの鋭い意見が小学生からも出てきて驚くとの事。       
      この多様な意見を教室でぶつけ合った時、子供たちは「他の人は自分とは同じ考え
      ではないのだな」「自分は一定の考え方に縛られていた」と初めて気づくのであろう。       
      人の考え方が多種多様である事を知れば異なる他者を認められ、考え方の違いや対立       
      が陰湿なイジメに発展することも無いと。   
      顔パレット.jpg    
      私達障害者の就労支援事業に於いても、日々の生活の場面の中で様々な障害と成長       
      の速度が違う利用者とお付き合いしていく中で、実感することがある。発達障害で
      、こだわりが強い利用者が私達の常識と思われる規範から外れて、そのことを指摘
      することでトラブルにつながることが多くあります。何度も繰り返す中で、この子は
      改善が見込めないんだとあきらめかけたある日、身長の低い女性がワンボックスの
      ハッチバックを閉める時にやさしく手を添えて閉めてあげていたのを発見した。
      あの子にもこんなやさしい所があるんだと感心した。
      それからは、その人が持っている「善性」に問いかけようと決意し、答えを押し付け
      るのではなく、自分で答えを導きだす努力を重ねていった結果、ついに心を開いて、
      素直にこちらの気持ちを受け止めてくれるようになった。いつもこちら側が答えを
      提供していくのではなく、「答えの無い問い」を問いかける事で、自分で考えて自分
      で答えを導き出していく能力が高まっていくのだと思う。       
      いずれにしても「問いに対する答え」を教える教育では無く「答えのない問い」に
      ついて考える思考の訓練が、この道徳教育を通して定着していくことを強く望むもの
      であり、遅ればせながら私たち大人も「答えのない問い」を自身にぶつけることで、
      グローバルに対応できるのであると思います。       
           
       中村 修通 

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